( C )
- ( C )
- Campbell, Robert
- Cannell, Dorothy
- Cannell, Stephen J.
- Carpenter, J.D.
- Carr, Caleb
- Carr, John Dickson
- Carvic, Heron
- Chandler, Raymond
- Charteris, Leslie
- Chase, James Hadley
- Chesterton, G.K.
- Chittenden, Margaret
- Christie, Agatha
- Christmas, Joyce
- Churchill, Jill
- Clancy, Tom
- Clark, Carol Higgins
- Clark, Katharine
- Clark, Mary Higgins
- Coben, Harlan
- Collins, Max Allan
- Collins, Wilkie
- Conant, Susan
- Connelly, Michael
- Connor, Beverly
- Cook, Robin
- Cook, Thomas
- Cooper, Natasha
- Cornwell, Patricia
- Craig, Philip
- Crais, Robert
- Crespi, Camilla
- Crichton, Michael
- Crispin, Edmund
- Crombie, Deborah

翻訳の3倍ぐらいの時間をかけて(Fairlie 家の系図を空白ページにメモしながら)じっくりと読みましたが、翻訳だと気軽に読み流していたところに注意が向いて、「あれ?こんなシーンがあったっけ?」と思って翻訳を見直したりしたものです。この作品は、謎解きももちろん面白いのですが、当時の社会の様子や貴族たちの生活が入念に描かれていて、そういうところをじっくり味わいながら読むには、やっぱり原文を丹念に読むのがいいなと実感しました。
この本を「探偵小説の元祖」などと形容するのは、誤解を招くように思います。この作品で、犯罪らしい犯罪が出てくるのは、かなり後の方になってからのこと。のちに英国の首相になるグラッドストーンが、この本を読んでいてやめられなくなって、予定していた観劇をキャンセルしてしまった、という逸話が、本書の Introduction に(岩波文庫のあとがきにも)紹介されていますが、読者がそこまでこの物語にのめりこむのは、犯罪の解決が見たいからではなくて、物語の柱をなしている2人の女性、Laura Fairlie と Anne Catherick が、このあとどうなってしまうんだろうということが気になって仕方がないからですね。特にこの「白衣の女」Anne Catherick が、なんともいえず気の毒で、あわれで、そこにこの物語から離れられなくなる理由があるという(私のような)人は、少なくないんじゃないでしょうか。可憐で一途なこの2人の女性にまた会いたくなって、何年かしたらまた本書を開きたくなるだろうなという予感がしています。